その年は、放置したまま過ごしましたが、痛みはとれませんでした。私も気になってきて、ネットで調べてみました。ところが、膝の裏が痛む、という症例は、さほど多くはありません。ほとんどは、膝の“表側”が痛むのです。
それでも、その中から、『変形性膝関節症』という名前を見つけ出し、これかもしれないという思いに駆られて、ようやく年明けの1月に病院を訪れることになりました。
が、大いに待ったあと、レントゲンを撮り、告げられたのは『異常なし』という言葉でした。
「軟骨はキレイだったよ。変形性膝関節症ではないですね。異常なし、使い痛みですね。湿布を貼って様子見てください」
そう言われて、途方に暮れたのを、まるで昨日のことのように思い出します。湿布は出せる最大量を出してくれたものの、また次いつ来てください、ということも言ってはもらえなくて、病気じゃないから見放されたのかとも思ってしまいました。
私は軽いんだ、病気じゃないんだ。
そう思うと、病院に“なんでもないのに来てしまった”自分が恥ずかしくて、消え入りたいような気分さえしていたのです。
そうして、私は2ヶ月家で我慢してしまいました。